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東京の宿のニシのレビュー・感想・評価

東京の宿(1935年製作の映画)
4.7
坂本武と岡田嘉子の座る立ち上がるの反復が、前半は2人のロマンチックさ、後半は別れを予感させ。なにより1つのフレームに煙突の煙や行き交う人と座ってる3人が同居している剥き出しさが怖い。クライマックス、坂本武が行動に向かうときの暖簾越しの右から左に通る暗がりの人々のカットに、東京都市の匿名性暴力性を感じて身震いした。なんとなくの想像だけどこの頃の小津は、天才山中貞雄清水宏の側で、自分の映画とは何かを苦し紛れながらにアウトプットしているようにおもう
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