しゅん

エドワールとキャロリーヌのしゅんのレビュー・感想・評価

エドワールとキャロリーヌ(1951年製作の映画)
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同じ姿勢で座って雑誌をめくるケンカ中のエドワールとキャロリーヌ。

鏡と電話線と階段が印象的なコメディ。パーティーの準備も電話の会話もピアノの演奏も、中断と再開を繰り返す。フランス上流社会で孤立する、労働者階級ピアニストとアメリカ人の奇妙な交流。階級の軋轢を残したまま、始まりと同じ窓辺の景色へと戻っていき、円環が閉じる。二つの空間だけで成立する室内劇は、最初と最後だけ野外の景色を見せる。

エドワール役のダニエル・ジェランの表情がいい。特にパーティーでピアノ弾いてる時の少し崩れたリーゼントと憂い気味の顔が。
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