ashiii

教育と愛国のashiiiのネタバレレビュー・内容・結末

教育と愛国(2022年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

「歴史から学ぶものはない」
歴史学者の口からそんな言葉が出るとは。

教育現場に携わる者が政治的な発言をしてはいけない、戦前・戦時中の反省からその取り決めがあることは知ってはいた。それが逆手に取られ、時の権力者の思うままになっているのは憂うべきだろう。

"正しくちゃんとした日本人"とは何を指すのか。あいちトリエンナーレの会場で、暴力を振り翳し罵声を浴びせ、街宣車で喚き散らす人間が、政府が求める「正しい日本人」の姿なのか。

ウヨクと呼ばれる人間(+権力を持つ者達)が、教科書会社に脅迫文を送り付けたり、従軍慰安婦について授業で触れた教員を誹謗中傷したり、"反日"とレッテルを貼った研究者を追放したり。これを政治的圧力と呼ばず何と言うのか。

日本に誇りを持てないのは、日本軍の戦争加害によるものではなく、その事実を歪曲し隠蔽しようとする人間が国のトップであることに起因するのではないだろうか。
教科書に載っていることは恣意的に選定されたもの。批判的思考を忘れず、事実に近しい事柄を知ることに努めたい。
ashiii

ashiii