あまのうずめ

シャイロックの子供たちのあまのうずめのレビュー・感想・評価

シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)
3.0
東京第一銀行長原支店、行員はノルマに追われていたが、エースの滝野は一人成績を伸ばしていた。滝野は江島エステートの江島を名乗る男から指定の住所まで来るよう電話を受け向かうと、以前赤坂支店にいた頃の客石本がいて、江島エステートが黒字倒産した為建築に着工出来ず10億円融資して欲しいと言われる。


▶︎原作に近かったドラマ版を以前視聴していたが、こちらはかなり加筆し結末も全くの別モノとなっていて、銀行内部に切り込んだ原作と違い、よりエンタメ色を強くしている。

シェークスピアの戯曲「ヴェニスの商人」に出てくる "悪徳高利貸しシャイロック" に準え舞台のシーンもあり(ヴェニスの商人はシャイロックのことでは無い)、観劇のあと黒田の言う「金は返せばいいと言うものでは無い」のセリフが象徴的となったストーリー仕立て。

軽妙な展開なので、同じ池井戸作品原作の「空飛ぶタイヤ」や「七つの会議」よりは気楽に観ることが出来た。