Jimmy

ナチに愛された女のJimmyのレビュー・感想・評価

ナチに愛された女(1943年製作の映画)
3.5
シネマヴェーラ渋谷にて鑑賞🎥

信念がブレない芯の強い女性を、マール・オベロンが演じた映画。
スパイもの、戦争もの、アクションもの、恋愛もの…万華鏡のように色々な見え方する作品で、なかなかの面白さ🙂

ナチス占領下のノルウェー人女性が愛する母国を守るため、ナチス将校の愛人となって情報を聞いてはリークするスパイだった…というのが、いきなり冒頭で描かれるドロシー・アーズナー監督作品。

恐らく、自分はドロシー・アーズナー監督作を観たのは初めてだと思う。フランシス・F・コッポラなどが教え子であり、サイレント時代~トーキー時代へと移る頃に作品を発表していた女性監督。
本作はトーキー映画。

「ノルウェー、1942年」と表記され、眼医者に行く女性ニック(マール・オベロン)は町の人々から蔑視されていた。ナチス将校の愛人になった女だったから…。
しかし、眼医者の診察を装いながら、女性はナチス側の戦略を眼医者役の軍事情報聞き役に伝える。祖国愛。
マール・オベロンは、ドイツ系ノルウェー人女性の役。
愛人宅の近くの戦場で戦って負傷したノルウェー人男性アランが、愛人宅のワイン倉庫で看護を受けるが、この男性アランと女性ニックは恋人どうしだった。久しぶりの再会を喜ぶ二人。しかし戦争は続く……。

アランの前から立ち去ろうとするニックを見かけて、男が「何故、僕に別れの挨拶をしてくれないんだい?」と聞くと、ニックは「危険な任務よりも、お別れの挨拶する方が勇気がいるから…」という会話を交わす。
なんだかイイ感じのシーン。

本作で絶えず想像してしまうのは「女性ニックがスパイだということがナチス側にバレないのか?」ということ。
これがずっと続くので、なかなかスリルのある見応えある映画だったと思う(^_^)
Jimmy

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