遠い日の家族の心太のレビュー・感想・評価

悲しき思い出は汲めども尽きず

第二次世界大戦を背景に、悲しい運命に翻弄されたユダヤ人一家の姿を描いた人間ドラマ。

何者かの密告によってゲシュタポに捕らえられ、家族とともに強制収容所に送られた少女サロメ。家族の中でただ一人生き残った彼女は、密告者を捜し出そうと決意するが...。

全編を通して流れるラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」の美しく切ない調べに乗って、物語がダイナミックに展開する。