調伏系V魔虚羅

ハンターの調伏系V魔虚羅のレビュー・感想・評価

ハンター(2011年製作の映画)
3.7
経験豊富な傭兵で、腕は確かなハンターのマーティンは、バイオテクノロジー企業の依頼で幻の野生動物を発見し、サンプルを採取するためオーストラリアのタスマニアを訪れる。ベースキャンプ代わりの民家で暮らす母子との交流を経て、孤高の人生を歩んできた彼は人間らしい感情を取り戻し、自身の生き方を見つめ直していくが。

美しいオーストラリアの大地で描かれる、絶滅危惧種であるタスマニアタイガーから学ぶ“生きる”ことの意味。そしてタスマニアタイガーを軸に巻き起こる人間のエゴによる争い。我先にと躍起になる人間達を後目に佇むタスマニアタイガーは崇高ささえ感じられる。
物語終盤、人間の欲望に翻弄されたハンターが下した決断。悠々と聳え立つ山々に木霊するひとつの銃声に、しんしんと降り積もる雪が不思議な余韻を残す。大自然とデフォー、これ程までに合う組合せがあるとは。
調伏系V魔虚羅

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