磯野マグロ

百年と希望の磯野マグロのレビュー・感想・評価

百年と希望(2022年製作の映画)
3.0
【共産党のさおてゃん…】103

「100年」というから、本多勝一や立花隆や倉橋由美子を読んでた世代としては地下に潜ってた時代から戦後の一瞬の煌めきを経て公安に蛇蝎のように嫌われる政治団体となり、そして今は…みたいな話が少しは出るのかと思いきや、その部分はおじいちゃんの昔話以外はほとんど出ない。これじゃタイトルに偽りありだ。その辺をちゃんと扱った映画見たかったんだけどな。総括しろとは言わないけどさ。
新しい共産党がメインの映画で大きな柱だったのは、池内さおり。彼女が家族と、世間と、どんなふうにたたかってきたのかを見られたのは興味深かった(親には「さお」って呼ばれてるのね)。
ほかにも女性が活躍しているのが共産党らしくていい。でも執行部はオッさんばっかりというのが現実だから、いかにもなその人たちの話も、やっぱりちゃんと聞きたかったよね。
ミヤネ屋ばっかり見てる親からは「お前は共産党だ!」と呼ばれ、支持政党をさがすアプリではれいわが出て、実際はしがらみで自民党員な私ですが、共産党はとにかくブランディングに失敗してる。リベラルというだけでは乗り越えられない高い壁がある。

しんぶん赤旗が、ちょー理想主義な感じでよかった。世界はあんなふうには出来上がってないけど、あんな世界があるといいな、って思う。
磯野マグロ

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