面白かった。『横道世之介』に並ぶベストワーク。良いタッグなだけに脚本の前田がハラスメントやらかしたみたいな話がノイズになってしまう。
お魚大好きみー坊がその真っ直ぐさで周りを巻き込んで最終的にはめでたしめでたしな話ではあるんだけど、原作者のサカナくんをこういう人になってた可能性もあるよね、と変な近所のおじさんとして出演させる毒っ気もある。幼少時、高校時代のちょっとしたコメディシーンも笑える。タコのシーンのブラックさ死ぬかと思った。そんでもって、世界観の構築が抜群に上手いので、男であろうみー坊を能年玲奈に演じさせようが、周りの人間がみー坊の真っ直ぐさを即座に受け入れようが全く不自然じゃない。
ただ、泥酔して総長に会うってストーリーの流れを考えると必要だったのかもしれないけど、夏帆の娘の為にみー坊が仕事に満身しようとするってパートはいささかどうなんだろうなとは思った。入れるならもう少しみー坊が悩む描写等の前振りが必要だったのでは。プレゼント買ってウキウキのみー坊と床屋の店主のショットは上手えなとなる。
好きなもんに性差だとかの属性は関係ないよ、とポジティブなメッセージもさらっとしてて良い。沖田修一芸人キャスティングするの結構好きだよね。
