カペリートのパチモン

さかなのこのカペリートのパチモンのレビュー・感想・評価

さかなのこ(2022年製作の映画)
4.8
個人的に激刺さり映画だった。さかなクンが優しい人達に囲まれて全肯定され幸せに温かく過ごしました、という話なのかと思ったら、置かれる環境を選べば人はどういう風にでも生きていけるという、凡人の私達にとっても強烈なエールを送ってくれる作品だった。3回くらい泣いた。

この映画、一ミリでも狂うと欺瞞に満ちたカルト映画になってしまうと思うのだが、ちょっとした台詞のやり取りや完璧なキャスティングによって、最高にハートウォーミングな作品に落とし込んでいた。

最初の字幕が不要だと感じるくらい、のんは性別を超えてミー坊でしかなかった。この世でミー坊を演じられるのはのんだけというレベルの説得力。他のみんなも誰1人欠けていけない存在だった。後子役、超良かったな。

映像も生活感があるのにリッチで、すごく綺麗だった。ミー坊がこれからも幸せに、そして健やかに魚を愛を捧げながら生きていけますように、と観終わった後強く願った。