さかなのこのaのネタバレレビュー・内容・結末

ハートフルで自分も真っ直ぐ頑張ろうと思わせてくれる温かい作品。

両親の別居やヒヨと彼女の仲違い、モモちゃんとの別れなど、暗い陰の部分を無いことにはしないけれど、そこをフォーカスしないもののきちんと伝えきり、あくまでミー坊とさかなへの愛の物語に終始したのが素晴らしい。

また、お母さんから「広い海に出てみなさい」と言われた時の、のんちゃんの寂しそうだけども新しい日々がくることに気づいた目や、おさかな博士をバカにされたときの柳楽くんの悲しそうな肩を落とすような表情。

説明はしないけど、映像や状況で描写しているのがこの映画の良いところだなとおもいました。

そしてなによりのんちゃんがとんでもなく素晴らしい。
身体面は少し工夫したかもしれないが、髪含めた見た目をボーイッシュにすることなく、違和感なく男性を演じていた。正確には、ミー坊には性別という括りは重要では無く、たださかなが好きなミー坊、ということなのだろうけども。冒頭のメッセージが本編とあまり交わっていないので、そこが宙に浮いている感は否めないが。

のんちゃんの天真爛漫で真っ直ぐな目が、さかなへの熱量を表現できていたし、彼女のキャラクターとしてもつ不思議感がまさにミー坊にハマっていた。