KEKEKE

さかなのこのKEKEKEのレビュー・感想・評価

さかなのこ(2022年製作の映画)
3.0
- クィア映画だった
- 「男か女かは、どっちでもいい」からのタコ捕獲シーン、受胎と堕胎のメタファーもとい父親による性自認の取り上げだとしか見ることができない メタファーってか直だ、ほぼザ・ブルードだもん

- さかなクンは製作側の一部にカミングアウトをしているんだろうな それを暗に公にすることを目的の一つとして
- 存命の人間の自叙伝を下敷きに、当人のクィア性を仄めかす設定と描写をここまで詰め込んだらそう認識されるのが当然だ
- 万が一さかなクン自身にはクィアの自認がなく、作中のアセクシャル的な描写や「男か女か〜」のテーマ、このキャスティングも含めて全て監督か脚本の妄想であるとしたらマジで怖い、それは紛れもない暴力だから(キャンセルとかではなくこういうときに前田司郎の性加害の件がちらつくのは彼の業)
- とはいえ何も知らないこちら側が一方的に決めつけることも同じく暴力に違いないので、さかなクンを通して描かれたクィアのストーリーと受け取ることしかできない(だとしたら今度は何故結びつけた?って疑問が...)
- 事実を下敷きに作られているからこそ、見方がすごく難しい映画だと思った

- そしてタイトルが「さかなのこ」だし、ちょっと怖いんだよな良くも悪くも
- ギャグがハマっててすごく心地いいんだけど、たまに挿入される「さかなのこ」描写にハッとさせられる
- たこの捕獲/アジを捌く/ししゃも/マグロとの邂逅/ラストシーン/さかなクン自身よる好奇心の継承シーン、あらゆるシーンで孕む、出産、子供というキーワードを想起させられる
- コメディ映画として純粋に笑うには意味深すぎるし、クィア映画として観るには道徳的なもやもやが多すぎて、正直あまり楽しめなかった
- やるなら徹底的にやって欲しかった、タコのシーンとかもCGじゃなくて特殊メイクとかだったら歴史に残るシーンになってたと思う
- さかなクンがそれを望んでいないのか

- ロッキーのオマージュ好き、そういえば彼にも生き物好きの設定あったよね
- 岡山天音、多分初めて見たけどすごくいい演技をしていると思った
- のんは凄すぎ、黒目綺麗すぎ
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