moeri

セールス・ガールの考現学/セールス・ガールのmoeriのレビュー・感想・評価

3.9
三大欲求は世界共通のネタだなぁ。
だからこそ、メジャーじゃないモンゴル映画にもハードルを感じずにスッと入り込める。
面白かったし、ハッとする言葉もたくさん。

まだ学生の頃の、家とそれ以外の社会でフワフワ漂ってる感覚。
自分をどうブラッシュアップすればいいかも分からないし、一歩踏み出すのも気恥ずかしい。

主人公のサロールが、アダルトグッズショップで友人の代理で働き始めてから、いいことも悪いことも経験して、一歩ずつ世界を広げていく姿がとても素敵。
アダルトグッズショップのオーナー、カティアの人生をもっともっと知りたくなる、ミステリアスな魅力。

真逆な二人が交流を深めていくたびに、関係が平等になり、いつしか逆転していく様は若者への応援歌のよう。

民主化して30年のモンゴルのこれからを注視したいなと思います。

それにしてもサロール役の子は、本作でデビューかつ主役抜擢とは。
彼女の魅力なくしてこの映画はない、そんな役者さんです。
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