あ

夢のあのレビュー・感想・評価

(1990年製作の映画)
3.8

それぞれが個性的でありながら、結果的に均整が取れ纏まっている、夢を題材としたオムニバス作品。
多少の脚色や誇張はあるだろが、あんな夢ばかりを見てそして記憶しているということが何より羨ましい。

激動の時代を経て、経済的成長を遂げた現代人に対して目を醒ませ、本質を視ろ!と言わんばかりの注意喚起的な黒澤明からのメッセージであり、後半は特にその応酬だった。

夜は暗いものだという、至極当たり前なことさえ忘れてしまっている。
“在るが儘”と向き合う、村のおじいちゃんの言葉がつくづく骨身に染みた。
あ