なすび

夢のなすびのレビュー・感想・評価

(1990年製作の映画)
4.2
初めて黒澤明監督の映画を観た。自分は基本邦画を観ないし(日本人の顔と標準語があまり好きじゃない)初の黒澤映画だったからいろんな意味で度肝を抜かれた。日本人が撮ったって言うのは当たり前だけど、どっちかって言うとthis is JAPANな感じ。そしてなんじゃこりゃ!すごく好きだ!!
最初の2つの世界観が今まであまりみたことない感じで自分の好みとどんぴしゃだった、私は神楽とか日本むかし話とか横笛の音色とかがすきだから。でも子どもの頃にこれを観ていたらたぶんとんでもないトラウマになって夜お手洗いに行くのが怖くなっていただろうなぁと思う。
8つとも面白い、そして美しい。特に最後のやつは桃源郷みたいだった。水が流れ水草がそよぎ花が風に揺れ水車が回る、そんな自然な一連の流れがとても尊く素晴らしいものに思えた。私たちが生きている現代社会では薄れてしまった感覚。そうえば花はあんなに美しく色とりどりでかぐわしいものであった、水はみずみずしく時に強い流れで潤いを与えてくれるものであったとはっと気づかされる。あのおじいちゃん素敵。

何度もみたい!!!
なすび

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