「目に見えなくなった命」をどう捉えるか。
それを主人公(霜介)の心の変化と共に描いている映画だった。
心に傷を負った霜介は、偶然見かけた一つの水墨画に涙する。水墨画の巨匠に弟子入りし、そこで出会った千瑛も悩みを抱えており、お互い補完し合いながら成長していく。
変化(形が変わる)してしまったことで、忘れてしまい見えなくなっていたものを、この映画では「線を描く」ことで表現し、そこには命が見えるような気がした。
水墨画を描くシーンは、迫力があるというよりは、何かが生まれてくるワクワク感を感じれるような演出で良かった。