海外在住spiritualママ

ザリガニの鳴くところの海外在住spiritualママのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
5.0
湿地のあまりの美しさに圧倒された。

初恋の美しさとのコントラスト。

外の世界も、ウチの世界も、どっちも美しけど、残酷な程の厳しさを感じる。

それは、

自然には善悪はないからだ。

彼女にとって、善悪のない湿地の美しさが、ラストに繋がるんだろうね。

善悪がないと不安定になるほど、人間の思考は不安定になる様に洗脳され続けた。

無駄に奪うことをするのは、人間だけ。

この世界に善悪はない。

裁くのは人間だけだから。

いつからこの世界がこうなったのかを考える前に、これからそれと、どう付き合うかが、大切である。



ずっと、ずーっと、寂しかっただろうなぁ、お母さんに会いたくて。

罪は洗われ、死に優しく抱かれる。

美しい湿地帯に心を静ませられて、これで良かったのだと説得された自分にも、随分ゾッとさせられる。

それでも、中立でいたいと願うぐらい、大自然で起きた事。

何もかもが繊細で美しい映画。
付箋回収も見事。
母親への復讐も果たすこの感じ。
ゾッとする様なミステリーに舞い戻る感じも。
見事なり。