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ロストケアのgockのレビュー・感想・評価

ロストケア(2023年製作の映画)
1.5
めちゃくちゃ熱心で優しい介護士(松山ケンイチ)が数十人もの老人を殺した殺人犯だった、それを追求する弁護士(長澤まさみ)
年老いた親の介護、認知症の親、介護疲れ、孤独死、安楽殺人……。
犯人は割と前半で逮捕されてしまうので、後は犯人である介護士(松山ケンイチ)の空白の三年間での父(柄本明)の介護と最初の殺人。弁護士(長澤まさみ)の母と父について。介護士が世話していた老女の娘であるシングルマザー(坂井真紀)が認知症の母親が殺されたおかげでイキイキと幸せな生活が暮らせるようになる様……など深刻な問題を丁寧に描いてるし俳優たちも熱演してる。我々皆が考えなくてはないない社会的な問題でもあるので悪く言いづらいがこれ以上ないほど辛気臭い映画でしたわ
殺した人数が多すぎるので否応なく「やまゆり園事件」を思い出す
暗いのはストーリーだけでなく現実世界の日本の将来もだし、観たら誰しも自分の親とか自分の老後について考え込まずにはいられない。でもその「考えさせられる」ってのは本作が凄いというより、取り扱ってるテーマが重いので誰が観ても考えざるを得ないというだけ
介護士も親も弁護士もシングルマザーも、あまりに単純化されすぎた性格のキャラクターだし(長澤まさみは弁護士なのに大学生みたいなメンタル)正直、全く面白い映画ではない
最後のエンドロールも、日本人の胸を打つタイプのジメジメした泣かせどころが満載
内容が内容だけに悪しざまには言いづらい映画。一時間くらいのドラマなら丁度よかった気もする。本当に辛気臭い
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