正しい、正しくないで決めれないことばかりのこの社会で、それでも、考えなきゃ。考えなきゃだめだと、毎日過ごし、だんだん近付いてくる親や師匠が居なくなることを考えないように、考えないようにして。
憎まれる対象として彼がいてくれることすら
優しさのように思えて、
もし私が介護が必要になり大切な人を忘れたら、ということと、もし親が介護が必要になり私を忘れたら、ということの答えすら同じじゃない気がして。
蛆虫やうんこやしっこを見せない代わりに
ただふたりの表情を静かに見続ける。
これは人間同士の話であり
誰しもが訪れるあの場所を巡る話。
松山ケンイチって
肌と肌が触れ合ってるんじゃないかって
勘違いするほど、近くで声を出す。