南森まち

ロストケアの南森まちのレビュー・感想・評価

ロストケア(2023年製作の映画)
2.6
ある訪問介護センターの利用者が立て続けに死亡していた事実が発覚し、ある介護士が捜査線上にあがる…というお話。

2時間あるけれど、上記のあらすじ「だけ」の無個性な映画。話が動くのは最初の30分だけで、後半90分は惰性で進んでいく。

介護士による殺人事件は実際に多々起こっている。そこから一歩も進んでいない凡作。2000年代の『キーチVS』の描写にも劣る。
演出も、無言で見つめ合うシーンの多い、テンポの悪いシーンが多い。話も、せめてミステリ要素を工夫するとか、衝撃の展開があるとかならば良かったんだが、そんなことはなく予想通りの展開がダラダラ続くので眠い…。

キャストは、主演の容疑者は松山ケンイチ!助演の検事は長澤まさみ!重要なお年寄り役は柄本明!…と、どこかで見たようなキャストが、いつものような演技を見せる。
いや上手いんだけど…もう邦画のキャストは金太郎飴みたいだ。宣伝ポスターのために有名どころを揃えました、みたいなキャストはやめてほしい。

安全牌を切り続けて出来ました、という感じの映画でした。
介護問題に関する60分の特集番組でも見た方が有意義だと思う。