matchypotter

ブエノスアイレス 4Kレストア版のmatchypotterのレビュー・感想・評価

4.0
ウォンカーウァイ監督作品。この雰囲気が好きになってハマってしまって次々に。

トニーレオンとレスリーチャンの異国情緒で織りなす男性同士の淡く、切なく、エネルギッシュな出会いと恋路の物語。

旅の途中で出会った2人が、やり直すためにイグアス滝へ向かうがその途中で結局破局。

レスリーチャンはトニーレオンの元を去り、トニーレオンは帰国したくてもお金がなくて立ち往生でドアマンの仕事。

会ってはぶつかり合って喧嘩別れすることを繰り返し、もう良い加減絶縁かと思った矢先、レスリーチャンがボロボロになってトニーレオンの元に現れる。

それを見かねて自分の家でレスリーチャンの面倒を見てやることになったトニーレオン。

力強く、でも、切ない、彼ら2人の少し大人の青春映画。

奔放なレスリーチャンの“やり直そう”の性格と魔術にハマり、頭では分かっていても放っておけずに心配にしたりズルズルと求めてしまうトニーレオン。

相変わらず、異国情緒であっても、街並みとそこに息づく人の生活感や人間ドラマの描写が本当に美しい。

男同士特有の生々しさもあり、ゴツゴツした見た目の骨格や無骨さと、2人の間にある繊細な心の内も感じ取れる。

旅路で起きた恋路だからこそ、ある意味で、そこで始まり、自由なようで他に行き場もなく、進まねばならず、男同士ということもあってか本人同士で向き合って決着せねばならない微妙な背景や環境もある。

ウォンカーウァイ監督のこの普遍的な世界、日常的な生活感の中での刹那的なドラマ、、、ホント、クセになる。

というか、トニーレオン、毎回白いブリーフ姿だけど、白ブリーフがこんなに絵になるアジア人は他にいない。
白ブリーフってこんなにカッコいい下着なのかと思ってしまう。

次は『花様年華』、かな。
自分も大人の階段を登りながら色んなしがらみを忘れてちょっとした冒険をしている様な様な気になる。楽しみだ。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
『matchypotterと映画の秘宝』
https://matchypotter.com/
作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○


F:2458
M:3514
matchypotter

matchypotter