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リターン・トゥ・スペースのgenarowlandsのレビュー・感想・評価

リターン・トゥ・スペース(2022年製作の映画)
5.0
イーロン・マスクの宇宙事業会社Space Xが、NASAと提携して有人飛行を無事に成功させるまでの20年の軌跡を追ったドキュメンタリー。浮き足だった面など一つもなく、技術を支えた人びとを丁寧に追っていて新しいことに挑戦する人びとの輝きに感動しました。

イーロン・マスク氏の純粋な瞳が好きだというのもあるのですが。
アームストロング元船長にNASAが民間と提携することに反対された時のうるうるした目。目指してきた英雄なのにと絶句。
ロケット発射後に二人の宇宙飛行士が無事帰還できるか、二人のパパは子供たちと再会できるかと聞かれた時にも涙目で絶句。
正直で純粋で慎重な人なんだと逆に頼もしく思いました。

ブランソン、ベゾスも参入している宇宙事業。この長者たち(宇宙旅行目的)と違うのは商業化ではなく、地球環境の見直しと他惑星との連携や衛星のシステム化等、ビジョンの大きさと公共益を考えているイーロン・マスク。地球人にとっての共通の平和利用を目的にすることを心から願います。
  
「技術」のことは全くわからないのですが、技術の進歩は必要なのでできるときに継続して進め繋げなければならない、そうしないと繋がらず忘れられてしまう、という考え方は目から鱗でした。遠くピラミッドの建築技術がいまだ解明されていないことは、なんとなくわかっても、アポロ計画、つまり月面着陸して無事帰還する技術が途切れてしまっていたとは。

民間だからできることは、完成品を納め認証する官僚的しくみや進行ではなく、失敗を繰り返し、失敗を分析し、失敗の都度、官(NASA)と計画を練り直していく方法にありました。

失敗は新しいことに挑戦するから生じるステップ。VB出身なので失敗を恐れない挑戦者がたまらなく好きです。

何が新しいかというと、コストを1/10にしたこと。ロケットの打ち上げる動力になっている長い部分を従来は切り離して捨てていたのを、その部分も自力で無事に着陸させ再使用することなど、再び目から鱗でした。着眼点がまさにコペルニクス的展開。

コストが下がるからたくさん失敗できます。

『宇宙兄弟』観たり読んだりしていたおかげで、ISSのことや難易度の高いところ、訓練の目的等わかったところもありました。

イーロン・マスク氏はじめ、違う次元にいる人びとは、凡人の戯言は地球上のチリだと思って大気圏を軽々と突破して地球🌎️の引力(出る杭を打つ人たち)を振り切って🚀前進してほしいと思いました。

🪐みんとさん感動的なドキュメンタリーご紹介ありがとうございました✨
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