実写とストップモーションアニメの掛け合わせ、手間が何倍にもあるのにやってしまうのすごい。でもそのおかげで、本当に現実世界にマルセルがいるんじゃないかと思える（ストップモーションアニメだけで成り立っていると、時間軸が現状世界と違うように思ってしまうけど、本作ではそれが解消されていた）。
他者との関係性についてはとても普遍的なものが描かれていて、ファンタジーだけどファンタジー過ぎない物語も好感持てる。
落ち着く場所はパーティー会場の隣の部屋だと言うマルセル。仲間探しに奮闘するけど、そういう孤独も無くてはならない大切なものとしてしっかり受け止めているのが好き。
本来の用途とは異なるかたちで活用されるアイテムがたくさん出てくるなかで、最後にその貝殻さえも「あ〜！」となるような、最も素敵な価値を見つけてくるマルセルの知性。
音楽もめちゃくちゃ良い。
