けーはち

哭悲/The Sadnessのけーはちのレビュー・感想・評価

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)
3.5
感染者は異常な凶暴性を発揮。出来得る限りの暴行、加虐、破壊、凌辱を尽くす新種のウィルス──ゾンビのように知性を失ったりノロノロにはなったりせず、人間の獣欲やカスな部分だけをパワフルに活性化、凶暴化、思いつく限りの悪虐を見せつけるというエログロ悪趣味一本勝負の台湾製ウィルスパンデミック映画。犯す殺すは日常茶飯事だわ、あげく目ん玉くり抜いて眼窩に挿入とか……コイツぁひで〜や。グログロのドロドロのビチョビチョのヤリてぇことをヤリ切ったら中盤から失速する出オチ・コケ脅し系B級ホラーには違いないが、儒教的な長幼の序をタテに主人公の美女に対して絡みつくセクハラ凶暴化おじさんの質感など、アメリカのゾンビやスラッシャー系と違ってアジア的なベトッと陰湿、情念たっぷりな日本人にも共感し易い「こういう奴は嫌だな」という邪悪な部分を増幅してくるのがたまらないのであった。