このレビューはネタバレを含みます
完全に妻側の物語を描いてるのでチャイコフスキーの心情描写、何をしているのかなども僅かにしかでてこず、多角的な視野を削ぎ落としてアントニーナ目線だけを描いていてのめり込めてしまった
愛という形に生涯執着しまくった狂気的なアントニーナの恋愛観に終始圧倒された。
チャイコフスキーのゲイを隠すためだけに利用された屈辱をアントニーナのエゴとプライドで愛があるんだと言い聞かせてるように感じる
最終的に離婚し求婚者の中から共にする存在を選べと言われて全裸の男に囲まれる始末。
求めていない男性との子供ができ、夢では円満な家族像を思い描いている殺伐とした感情の中、全裸の男性が寄ってきて踊ってる混沌としたあのシーン、女性の演技と空気感、音楽に圧倒された。
良いラストシーンだと思う