イーオーのことがたまらなく愛おしい。「イーオー！」と大きな声で呼び止めたい。もうどこにも行かないでほしい。両手で抱きしめたい。思い出す度に胸がいっぱいになって涙が出てくる。
ロバは愚鈍だなんて誰が言ったんだろう。その瞳は純粋無垢なようでいてすべてを見透かしているよう。脳裏に焼きついて離れない。
思いのほか映像と音が強めで鮮烈な映画体験だった。同じ東欧を舞台にした傑作『異端の鳥』の地獄めぐりを彷彿とさせる作品だった。調べたらあの作品もスコリモフスキと同じポーランド人作家の原作がもとになっていたとのこと。独特の感性にあの地域ならではのものを感じました。
