指の小指

別れる決心の指の小指のレビュー・感想・評価

別れる決心(2022年製作の映画)
3.5
刑事ヘジュンが追う事件の被疑者である中国人女性ソレ。取り調べに対しての心理戦は、いつしか男女の駆け引きと重なっていくー。

パク・チャヌク監督作品は初鑑賞。二幕構成で繰り広げられる山と海を舞台にしたサスペンスは面白かった。そしてラストではぶつかり合い一つになる山と海。

指先、呼吸音、ハンドクリーム。直接的な表現無しでとても官能的に見えるのは、監督の力量でしょう。言葉、正確には言語の掛け違いが鍵になる恋愛描写も目が離せない。恋はミステリーだしスリル、ショック、サスペンス。

ヘジュンにとっての眠りはどこか死の香りがして、Nasの有名なライン「Sleep is the cousin of death.(睡眠は死の従兄弟)」を思い出した。頻繁に差し込まれる点眼の描写は、死体の目や魚の目と対照的に“生”の為の所作にも見える👁️

ソレにとっての“別れる決心”は、ヘジュンの記憶へ永遠に刻まれる事で完遂されたのだろうか…。

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