Yucar

逆転のトライアングルのYucarのレビュー・感想・評価

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)
3.0
いつのまにか少し前からオストルンド監督が好きになってきてて初日に楽しみにして観た。難破してからインフルエンサーがすぐ手下みたいになってたとことか変わらず笑えるところもあったけど、全体的に全然良くなくって残念。好きだったから見た後しばらくがっくり来てしまった。驚き。これがパルムドールとは。
この監督の客観的に丁寧にネチネチ浮かび上がらせた微妙な面白みやツッコミどころが好きだった。彼に近い属性の人を描いているとリアルで冷静で客観的なユーモアに笑えるけど、遠い属性の人を描く意外と浅くて一面的で偏見に満ちてて人格が見られない描き方で笑えなかった。今後は中年男性をシニカルに描いた方がいい気がする。汚いシット関係が多かったのも、本人もヤケになってるのではないかと思った。
特にアビゲイルがトップに立って安易にモデルと性的な展開とかウンザリ。アジアの中年の掃除のおばさんは権力手にしたら白人イケメンモデルにいくはずという見方がリアリティなさすぎる。リアリティと客観性と偏ってない中立な視点がないとこの人のスタイル笑えない。全体の構成もラストも残念。どうしちゃったのか。。
監督の中のアンコンシャスバイアスが炸裂してる。中高年女性嫌いなのか。ヒエラルキーやフェミニストをネタにするには監督自身が視点が偏りすぎてて自分のアンコンシャスバイアスに無自覚過ぎて難しいと思う。これ絶賛してるの本当微妙。
もしかして怖いけど、この人自身が、迷って雲の中にいる状態で、クソ(のような映画)を売ってると告白してるのではと思ったり。
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