H&Mとバレンシアガ
ストーリー
風変わりな船長が操る富裕層向けの豪華クルーズに招待された著名人たち。しかし、ある事故により彼らは無人島に取り残され、生き残るために奮闘することになる。
主演 ハリスディキンソン
監督 リューベンオストルンド
カンヌの覇者
面白い。
ブラックジョークを交えた混沌とした世界。
資本としての容姿と通貨としての美を裏テーマに据えた荒々しい風刺劇になっている。
セリフというより見せ場の作り方が上手い。
決してオールドみたいな作品ではなく文学作品です！と自信を持って言える。
そのため、大衆受けするには難しい題材なのは変わりない。
大きな展開や派手な展開を望み期待するが、そうではなく、また監督のある意味理不尽で最も困難な道のりをキャラクターに歩ませている。極論を簡単に述べると、地獄に落ちた方が楽に感じるがその逆の生きてこその地獄を味合わすみたい。そんな映画。その作り方が非常に上手い。
キレや鋭さは少ないが、社会風刺しまくりで笑って笑ってどん底に落とされる。
序盤のシーンは見事。このシーンだけで観る価値がある。暗にハイブランドを皮肉った印象的なセリフ。この作品は意外と伏線も多めでそれがわかった時スッキリする。
ラストの展開も大好きで音楽も独特で最高。
合わせ方が上手いな。
こんなに面白い映画作ったら次の作品は難しいのではないだろうか？
ヤヤ役のチャールビディーンは去年狂犬病により他界している。惜しい俳優を亡くした。
小難しい映画が好きな方におすすめ。
