Buchaiku

アルマゲドン・タイム ある日々の肖像のBuchaikuのレビュー・感想・評価

4.0
とてもいい映画だった。社会の仕組みと、それに従いはみ出ないようにして生きないと、自分が傷つくだけではなくて、大切な人まで巻き込んだり、傷つけてしまったりする。

学校という管理社会で、何とか上手くやりたいけど、いまいち溶け込めない主人公ポールと、自分たちアフロアメリカンを社会の下位に置くことによって自分の権力を見せつけ、それを維持しようとする構造にうんざりするジョニー。クソみたいな権力者が学校の先生と、ポールの父親といったところか。

おじいちゃんは、社会構造を理解しながら、そしてそれに従えば得することを理解しているけれど、卑劣な人間になってはいけないということを心に留めている、その点でクソみたいな権力者(先生、父親)とは異なり、みんなから慕われたのか。

最後のthanksgivingから抜け出したポールのあの回想シーン的なところは、何を示唆していたのか、気になる。ある種の人生における諦め、真の自己として生きていくことを諦めなければならない、これからのつまらない大変な人生を覚悟した瞬間だったのかな。
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