観てる人少ないですがとてもいい映画でした。何となくタイトルで損してるような気がします。監督のジェームズ・グレイって誰だっけ状態だったので過去作チェックしたら結構観てました。『アド・アストラ』は微妙な出来だった。でも『エヴァの告白』はよかった。てゆうかデビュー作『リトル・オデッサ』！あれは兄弟愛に痺れる傑作！おすすめします。この監督キャリア長い割に寡作なんで忘れがちになるしどんな特長を持ってるのかイメージしづらいです。
今回は1980年のNYを舞台にした自伝的な映画でしたが、単にノスタルジーに耽るわけではなく当時の不穏な社会状況と現代をリンクさせたのは見事でした。ジェームズ・グレイを形作ったもの、彼の思いや決意を窺い知ることができました。
ママ役のアン・ハサウェイは絶妙な生活感を醸し出していてよく似合ってました。祖父役のアンソニー・ホプキンスがやはりすばらしい。「高潔であれ」と説く彼の言葉に泣いた。
個人的には公立と私立の違いに共感する部分がありました。公立の小中って家庭環境みんなバラバラでいろんな奴がいておもしろかったけど私立行ったら同じような奴らばかりで全然おもんないみたいな。本作が示すシビアな現実とは次元が違い過ぎますけど笑
