猫そぎチャンスペロッテ

アルマゲドン・タイム ある日々の肖像の猫そぎチャンスペロッテのレビュー・感想・評価

4.8
2022年米国
監督/ ジェームズ・グレイ
出演/ バンクス・レペタ(ポール,グラフ)/ アン・ハサウェイ(母エスター)/ ジェレミー・ストロング(父アーヴィング)/ アンソニー・ホプキンス(祖父アーロン)/ ジョン・ディール(フレッド.トランプ)/ ジェシカ・チャスティン(連邦控訴審判事マリアン.トランプ)

ニューヨーク市クイーンズ1980年の秋、
12歳のポール・グラフは6年生の新学期を迎え、、クラスメイトの黒人少年ジョニーと仲良くなる、、芸術家気質なポールと宇宙に行きたいジョニー、その反抗的で希望に満ちた二人が観ているものと、家族や世間の厳しい眼が観る現実が錯綜していく、


この映画はジェームズ・グレイ監督が「自身や家族を100%投影させている」と語る自伝的作品で、、この作品にはグレイ監督の子供時代への回顧と感慨、そして微(カス)かな後悔なども感じられる、、
それは子供時代の取り返しのつかない失敗に関する物語で、子供時代の「限界」を映画に示している(シランケド❗)

(タイトルの意味)この世の破滅をもたらすほどの大規模な戦争 ━━ 監督によると、ポールが黒人のジョニーと親友になった公立学校から、名門私立学校へ転校させられることを「この世の終わりの世界最終戦争」という意味にとらえた、、という、、

そして「黒人少年ジョニーとの問題」でポールが強制的に転校させられることになる名門私立学校は、ドナルド・トランプの父フレッドの支配下にある学校で、、、(作品中でジェシカ・チャスティン演じるマリアン・トランプはドナルド・トランプ氏の姉で、かなり辛辣で弱肉強食的な言葉で生徒たちを鼓舞している)、、
そしてグレイ監督が感じた差別と格差が根付く80年代ニューヨークの時代の空気、少年の感傷というよりは受け止めがたい怒りが、この映画の根っこにあると感じられる (シランケド❗)、
それらを世間は不公平と知りながら、その不条理は感受性を歪(ユガ)めながら大人になる試練のようになっている、、
(❗タブンデ😫ゴメンナサイ)
そこでグレイ監督は、もう一度自分自身の過去に立ち返ろうと思ったのだろうか?(ヨクワカランガ❗)


映画では、(主人公)ポールの家族は中流家庭で、PTA会長を務め教育熱心な母エスターと働き者でユーモアもあるが、厳格な父アーヴィング、有名私立学校に通う優秀な兄テッドと何不自由なく暮らしている、、
感受性は豊かであるが、それを伝える言葉を知らないポールと黒人の友人ジョニーが感じる不公平、人種差別に、多感かつ繊細な少年ポールが培っていく友情、
それらを感じられるのは、この映画の素晴らしさ❗💕

そして微妙な変化を迎える家族との関係を通して、時代を取り巻く理不尽や不公平が浮き彫りになる (ミゴトニ❗)

両親はポールを思い、愛情に溢れるが故に、少々乱暴な振る舞いをしがちだけれど、、優しさや愛情も示していて、そうした類の人々を鮮明に、そして細部まで表現している、例えば父親は怒りに任せてポールを革ベルトで殴ることがある、

今この両親の世代への批判は無理がある、、80年代への理解が大切でこの時代に選択肢が少なかった、だから愛の形が複雑になる、(アン.ハサウェー)

ポールについても自分の罪を被ったジョニーへの不当な扱いに対して、何も言うことができない、、不当なことに抵抗する勇気のなさ、

本作品には、子供時代の終焉が描かれている「私たちみんなをつなぐものは、誰もがかつて子供だったという事実です」(アン.ハサウェー)


本作にしめる祖父アーロン(アンソニー・ホプキンス)との関係性は、ポールに正しい振る舞いを選択させる役割になる、
ユダヤ移民の苦労(差別や理不尽さを身をもって感じてきた)を知っているアーロンは、「高潔に生きること」をポールに教える、、
不公平なことに声をあげる勇気を持つこと、そして完璧であろうとするな、ベストを尽くせ、、、ポールは様々な局面で思い出すだろう“高潔に生きよ”との教えを大好きな祖父から教えられたことを、、♥️
「今度黒人やヒスパニックの悪口を聞いたら、同調するな、お前は高潔な態度をとれ、奴らはお前にかなわん💗」

ポールには有名な画家になる夢があり、
祖父アーロンはその夢を応援してくれる善き理解者でした、、😻💕❗


ジェームズ・グレイ監督に映画の表現力の偉大さを教えてもらいました、、💕❗
(ホンマカ?🐦️🐔)