このレビューはネタバレを含みます
セリフは最低限であるため、映像から登場人物の心の機微を読み取る場面が多かったが、その分映像の美しさが際立っていた。
幼馴染同士が新しい環境で仲良いことを揶揄われることで、片方もしくはお互いが距離を置いたりすることって、自分自身や周囲の友達でもあったことだったから共感できて辛かった。
レミからすれば、ずっと友達だと思っていたレオからの突き放しによる絶望感だったり、レオからすれば、自分で他の友達を作れよとレミに対する鬱陶しさもあったのかなと思い、両者の気持ちは凄く共感できる。でも、あまり社交的ではないレミが、新しい環境でもレオに依存気味であるという担保がある上で、レオは他の友達とつるんで周囲からのメンツを保とうとしているからズルいよなとも思った。
登校する時はレオがレミを置いて行ってしまったけど、結局先にレミがレオをこの世に置いて行ってしまうことや、花畑を駆けるシーンが、序盤と終盤で2人から1人になること等、対照的な表現を使うのが上手だなと感じました。
2度観るのは辛いけど、好きな映画です。
