かのドン・デリーロ『コズモポリス』を映画化した功績は計り知れないが
ある種の本場に戻ってきたクローネンバーグ新作。
異形・技術・性(生殖)の三連符を
ここまで突き詰めるとなると
もはや芸術を語らざるを得なくなる。
ボディアートが現実のものとなっている以上
SF作家としてはそれより超越した何かを提示せねばならなかったはずで。
それはInner Beauty(内的美)をいかに崇高として見出すか。
直接的な物質としての臓物に刻み込まれた歴史。血縁。呪い。
その切っても切れない呪縛への想いみたいなものが伝わってきた。
あのベッドと椅子は痛み取れなそう。。。