はさみのり

あちらにいる鬼のはさみのりのレビュー・感想・評価

あちらにいる鬼(2022年製作の映画)
3.7
瀬戸内寂聴が出家するきっかけになった話。

作家瀬戸内晴美と
作家井上光晴の不倫物語を書いたのが
光晴の娘、井上荒野だという事にも驚く😱
(荒野さんも作家さん)

結婚して妻子が居ても関係無く
本能のまま次から次へと女性を渡り歩く
作家の男=白木(豊川悦司)を
好きになってしまったみはる(寺島しのぶ)

みはると白木との不倫は
"溺れてる"ピークを過ぎると徐々に
"女性に奔放な白木"とのズレが出てくる。

好き過ぎてもうどちらかが死ぬしか無い、
でも本当に死んだら嫌だから
私が出家しようと思った、
出家は死ぬという事でしよ。

覚悟を決めた女は怖いし強い✊

"あなたが私を殺したのよ"

目の前の女にそんな事言われて
出家される男の立場に立ってみると
まさにホラーやな、と思ったりもしたけど、
まぁ、この白木の様な男には
それくらいされても仕方ないか、と😓

みはるの強い情念🔥だけど、
出家はしたものの
俗世間との縁を切った訳でも無く、
肉魚などは普通に食べたりしていた😅
尼僧になっても心の中にある思いは断ち切れず
自ら白木に会いに行ってしまったり、、、😔
覚悟を決めても女心は揺れる、、、🫨


でも一貫して
どの女よりも強くて賢くてしたたかなのは
白木の妻だった。
彼女は家事育児は勿論、
夫の仕事のサポートも当たり前にし、
ゴーストライター的な存在でもあった。
又愛人の存在や必要な手配まで熟し掌握しており、
勿論みはるとの関係も見透かしていた。
そして最後には仲良くなってしまうという
ちょっと真似出来ない物凄い人😵

なるほど、
だから娘がこの原作を書けるほどの
パワーを持った人なのね🤔


この作品の中でずっと気になってた事😶
白木はずーーーっとメガネ👓をしてる
エッチ中も、お風呂でも、
最期の寝たきりのベッドでも🤭
なんかその度にえ〜〜っ!とつっこんでた😅
笑わせてるんか⁈笑

あぁシラキじゃないよ笑




因みに☆☆☆
一応自分は瀬戸内寂聴さんのファン✨
私の母は"嫌いやわ"とか言ってたけど、
やっぱ当時の騒動をワイドショーで見てたし
母にとっては"不倫する女""妻の敵"だったのかも。
自分にとってはショーケンが色々やらかした時、
彼を受け入れ寺に引き入れてくれた菩薩の様な人。
晩年のYouTubeも見てて、
ご長寿でもお肉とお酒と新しい事が大好きで、
好奇心旺盛な可愛らしい方だったのが印象的。
あんな晩年を過ごせたらなと思う程でした。
大往生されまさに仏様に😌合掌🙏
はさみのり

はさみのり