このレビューはネタバレを含みます
最初は「はいはい、また山﨑賢人の雑魚実写ね」と思っていたが、期待を遥かに超える出来だった。
制作側の原作愛がヒシヒシと伝わってきて、映画の短い時間の中でここは外せないだろうというシーンはしっかり入れてあるので原作ファンも満足できるはず。
冒頭の二〇三高地のシーンでは今後出る師団の役者全員が参加していたり、原作で少しだけ描かれた杉元が相手の手榴弾を投げ返すシーンが挿入されていたりと、とてつもないこだわりが垣間見える。
オソマが杉元の耳を凝視してるシーンなんかは原作ファンなら思わず心の中で「シンナキサラ」と唱えてしまうだろうと思う。
熊のCGが安っぽかったり、月島がデカかったり、谷垣がオッサンすぎるなどちょっと気になるところもあったけど演技力や演出でそれをカバーしていた。
杉元が一度師団に捕まるところまでを映画にするということで、観る前は「あまり盛り上がるシーンがないけど大丈夫かな?」と思っていたが、そこもちゃんとオリジナル展開でカバーしていて良かった。また、そのオリジナルシーンのキャラ解像度も高く、特に月島が凄かった。
早く網走監獄編を映画で見たいです。