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希望と絶望 その涙を誰も知らないのneohetareのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

この映画への自分の感想は「拝見しました」で、良いも悪いもないです。

それは冒頭で久美さんがしていた「この二年間をストーリーとして消化されたくはない」という話がもっともで、実際に現実を生きている人間が心身共にすり減らしている姿、ましてやアイドルという他者を元気づける存在としては本来見せたくなく、見せるつもりもない姿を自分も決して消費したくないから……。

ズタボロになって泣いている女の子をただ傍観することしかできないカメラの残酷性がひたすらキツかったですし、若い女の子に向かってオトナ達が過剰かつ不条理なプレッシャーを与えて根性論的にそのハードルを乗り越えさせようとする坂道アイドルの歪んだシステムをどうにかして欲しいとも改めて思いました。

また自分が楽しんでいたライブの裏側で死にそうになっていたメンバーの姿を見ると、あの時楽しんでいた自分にも後ろめたさを感じて、ファンを辞めた方が良いのでは、という気持ちすらも映画の最中には抱きました。

ただそれでもやっぱり日向坂46が好きだという気持ちは変わらないですし、ずっと応援していたいです。そう思わせてくれる日向坂は凄いです……。

久美さん初めメンバーがいつも言ってくれる「おひさまが居てくれるから」という言葉が救いで、ファンはその言葉を信じて共にあるのみだな……と思います。

文頭でこの映画に対しては可も不可も言わないという旨を書きましたが、映画自体ではなくグループに対しては、知らないまま応援し続ける未来の方が自分は嫌だったと思うし、あなた達の苦しみの一端を教えてくれてありがとう、そして東京ドーム公演がメンバーの感触としても良いものになっていたことが嬉しいよ、という気持ちです。
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