こしょう

ノック 終末の訪問者のこしょうのレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
4.0

シャマランそこに出んのかーい!はさておいて。
すげー面白かった。今更シャマランにオチとかどんでん返しを求めている人は多くはないと思うが、そんな人でもこの画面作り、他者の物語を信じることとその難しさという作家性、緊張感の持続する100分。これで100分!これらで大満足なのではないだろうか。こぢんまりとした空間で世界の破滅がどうこうっていうことにリアリティを持たせられているのはすごい。白石晃士のカルトは勢いでそうしていたが、シャマランは絵力で。

テレビのニュースで見ていたはずのスマホカメラの映像が、いつのまにかスクリーンいっぱいに広がっていて、それを暴力的に止めるリモコンの衝撃。
アナウンサーの言葉を先取るレナードがいつの間にかテレビと同化していくような演出。そしてまさしく暴力で消されるテレビ。
最後にエリックがレナードと同じ側で映ることにきちんと意味がある構成。
車で音楽を流すことの反復。最初のシーンの楽しさがきちんとあるからこそ最後のシーンの良さが引き立つ。
出演者も皆いい顔してるわ。
こしょう

こしょう