きょう

ノック 終末の訪問者のきょうのレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
3.0
妄想じみた終末論を一方的に語りながら、家族誰かの犠牲を求めてくる訪問者という理不尽すぎる構想はかなり好き。
同監督の『オールド』もですが原作があるんですね。

顔面ドアップで何者かを悟らせにくくするようなショットや、終末論の矛盾点を突いて真実か妄想かを探っていく段階はスリラーとして楽しめた。

デイヴ・バウティスタの筋肉ボディで、繊細で申し訳なげな佇まいをされると何だか可愛げがあるような不思議な気持ちになる。

ラストに向けては素直すぎる展開が続き、何もかも想定内だったのでもう一捻り欲しかった。。
世界の終末という大きな出来事に対して物語はほぼ小屋の中だけで進むため、そのギャップに見合う納得感や描写を期待してしまうが、それが無く肩透かしにあってしまう。

黙示録からの引用が多い本作だが、選択権を与えられた一家が同性カップル+アジア系の養子というのも何か暗喩があるんだろうか。
犠牲が必要な理由、あの家族が選ばれた理由がビジョンで見たという一言でしか語られず、掘り下げれば面白い要素になりそうなだけに勿体ない。
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