zumitarou

ブラインドマン/タイタニックを見たくなかった盲目の男のzumitarouのレビュー・感想・評価

4.0
怖い映画だった。この世が「健常者」中心にできてるということを改めて認識させられる映画。
なんか世の中の建前的には"障害者"に対してはみんな善意であることが前提ということにされている感じがする(日本の道徳教育とかの影響かもしれないが)ので、"障害者"がこういう目に遭う可能性というのをあまり意識したことがなかったなと思った。"健常者"でもよほど屈強でないかぎり反抗できない状況だけど、"障害者"だと本当に手も足も出なくなってしまう。最悪の結末にはならなかったのがフィクションとしての救いだった。

しかし、ヤーッコが"障害者"だからといって周りに子どものような弱者として扱われることにも不満を感じてるというのもそうだよなと思った。"障害者"の主体性の問題と、でもそれはそれとして現実に、一人で外に出ると移動するだけでも人の手を借りないといけないし、"健常者"に比べてトラブルに脆弱という現実のむずかしさが描かれていた。(これは社会の方の問題だが)

タイタニックあんま関係なかったなと思ったが、でもよく考えてみるとタイタニックみたいな状況だと主人公は奇跡レベルに運が良くないとまず生き残れないと思われるし、やっぱり関係あったのかもしれない
zumitarou

zumitarou