まず、矛盾を含んでいる映画のタイトルに惹かれました。どういうこと?
主人公ヤッコを演じるのはペトリ・ポイコライネン。結構長めの序章でヤッコが目が見えず、半身不随というのがわかります。会話の端々からかなりの映画オタクだということも。
時折インサートされる過去映像から、先天的な障害ではなく事故か何かでそのような状況になったことも、まあ見ていればわかる作りになっています。
点字を全面に出した革命的なポスターデザインのこの映画、さあ、この主人公で一体どんなストーリーが語られるのか。そこがこの映画のキモです。そしてその物語を描写する演出のアイデアが素晴らしいのです。映画の可能性はこういうところにもまだまだあるのだなと勇気づけられます。
ペトリ・ポイコライネンは主人公と同じ障がいです。健康状態に注意を払いながらの撮影だったようです。
フィンランドから凄い映画の誕生です。