ユウト

唄う六人の女のユウトのレビュー・感想・評価

唄う六人の女(2023年製作の映画)
4.0
森は生きている。
ワンコと毎日朝晩、森のような公園へ出かける。
都会の、すぐそこには横浜みなとみらいがあるのに、緑の多い公園はあるのだ。
花見シーズンや週末は人で賑わう。
酒飲み達や親子連れ、デートの2人連れ等。
でも、森は、我々よりももっと前から生きていた。
桜の幹の太さ、根の生い茂る様。
池にはサギも見たしカモもいる。
蝶が彷徨いミミズが這う。
ネズミもリスも走り回る。
人間が邪魔をしていても、自然は生きようとしている。

私はベジタリアンでもなく、食欲も旺盛な方ではないが、
できる限り食物は大切にと心がけている。
ナチュラリストでもなければ公害の反対運動は署名活動がやっとだった。
本作のテーマに対して私も偽善的ではあるが、都会生まれの都会人は、できる限りの尊重しかできない。
でも唄声が聞こえる。
毎日ワンコと森を歩きながら、生きようとしている唄が、
聞こえる。

竹野内豊さんの大ファンなので最後まで堪能した。
(『冷静と情熱のあいだ』はDVDを毎日のように観ていた。)
イケオジではあるがヒョロっこで色白。
役柄のフォトグラファー、芸術家の佇まい。
細い脚は太腿後ろにも体毛がチョロチョロ。
あの、美しい竹野内豊の、貴重な記録作品。
終盤の表情は、忘れられないほど脳裏に焼き付いた。
ユウト

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