Omizu

リカルド・レイスの死の年のOmizuのレビュー・感想・評価

リカルド・レイスの死の年(2020年製作の映画)
3.8
EUフィルムデーズ2022にて
ポルトガルのモノクロ作品で、ノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴの同名小説の映画化作品。ポルトガル・アカデミー賞であるソフィア賞では撮影賞と美術賞を受賞した。

監督は1970年代から映画を撮り続けているベテランで、ヴェネツィア映画祭にはコンペティション部門に5作品送り出している。

良くも悪くも一見さんお断りの映画で、小説読んでないと何が何やら。あとポルトガルの歴史背景も知らないと訳が分からない。

ただ映像的工夫と人を喰ったような構成、スピリチュアルな見せ方は嫌いじゃない。ラストに近づくにつれて画面がぼやけてくのは良かった。

あとは役者によるところが大きく、良家の女性を演じた方が『アーティスト』のベレニス・ベジョを彷彿とさせる美女で素晴らしい。

ジョゼ・サラマーゴはドゥニ・ヴィルヌーヴの『複製された男』の原作者でもあるということですごく興味が出てきた。原作読んでみたい。
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