EUフィルムデーズ2022にて
ポルトガルのモノクロ作品で、ノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴの同名小説の映画化作品。ポルトガル・アカデミー賞であるソフィア賞では撮影賞と美術賞を受賞した。
監督は1970年代から映画を撮り続けているベテランで、ヴェネツィア映画祭にはコンペティション部門に5作品送り出している。
良くも悪くも一見さんお断りの映画で、小説読んでないと何が何やら。あとポルトガルの歴史背景も知らないと訳が分からない。
ただ映像的工夫と人を喰ったような構成、スピリチュアルな見せ方は嫌いじゃない。ラストに近づくにつれて画面がぼやけてくのは良かった。
あとは役者によるところが大きく、良家の女性を演じた方が『アーティスト』のベレニス・ベジョを彷彿とさせる美女で素晴らしい。
ジョゼ・サラマーゴはドゥニ・ヴィルヌーヴの『複製された男』の原作者でもあるということですごく興味が出てきた。原作読んでみたい。