南森まち

天間荘の三姉妹の南森まちのレビュー・感想・評価

天間荘の三姉妹(2022年製作の映画)
3.6
現世とあの世の間を揺れ動く人が来る宿、天間荘。新たな客は宿を運営する姉妹の異母妹だった…というお話。

死とは何か、を前向きに受け止めさせてくれる良い映画でした。
また、世界観の設定そのものがミステリ仕立てになっており、最後まで楽しめる作品でした!
その他にも、日本旅館ならではの美味しそうな海鮮料理の数々に食欲が湧く飯テロ映画でもありました。

高橋ツトムさんの原作(マンガ)は、釈由美子主演の「スカイ・ハイ」の外伝的位置づけ。懐かしいですね
あと、三姉妹の名前は「のぞみ・かなえ・たまえ」。元ネタであろう「わらべ」を知っている人はどれだけいるのだろうか…

イルカのシーンの撮影を実際にしていて、馴らすのに苦労したということでしたが、イルカは水中にいて映らないので特撮でごまかしているようにもみえてしまうのが残念。

ただ、総じてうまく作られた良い作品だと思います。2:30は長いけれど、テンポよく飽きずに見られました。
また、のんが演じる「たまえ」の話以外の姉妹の悩みとその解決は省かれた感があり、長編原作を映画化する難しさも感じました。