王冠と霜月いつか

天間荘の三姉妹の王冠と霜月いつかのネタバレレビュー・内容・結末

天間荘の三姉妹(2022年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

 今年の夏に29年振りに秩父に出来たユナイテッドシネマウニクス秩父にて鑑賞。場所的には、ツーリングで何度も訪れたことのある、道の駅ちちぶの隣の商業施設ウニクスに新設された映画館で、当たり前ながら建物内もピッカピカで、館内アナウンス等もたどたどしい(笑)新鮮さ。土曜日の夜だし、さぞ混んでる事でしょうと覚悟して早めに到着したものの…

予告編から気になっていて、先回に観た「線は僕を描く」が2022年ナンバーワン邦画だったのと2位の「さかなのこ」の、のん主演ということもあって邦画には珍しく期待値高めに設定してしまったのですが…

序盤はとても良い感じで、のん演じる、たまえがタクシーで連れて来られた天間荘と言う旅館が、この世とあの世の狭間にある「三ッ瀬」…仏教用語なのかしら?と思ったら土地の名前だったようです単純に…現世で、たまえは交通事故にあって意識不明の状態、俗に言えば、さあ臨死体験スタート!…ということは、受け入れる側の若女将のぞみ、妹の、かなえ、そして大女将もリアルに生活しているものの、既にこの世のヒトではない?? 宿泊客の財前様も??
この辺りの説明が進んで、ストーリーにアタマが追い着いて来たエピソードは凄く良くて期待通りで👍と思ったのですが…そこからは緩やかな下り坂、右肩下がりな感じが否めませんでした。

気になって、Kindleで漫画原作も読み進めています。漫画原作とその映像化作品を比べるのはある意味、反則行為だと思っているので自重すべく努力しておりますが、原作と映画の間を複雑な気持ちで行ったり来たりしています。

原作のキャラクターを映画では統合したり分離したり排除したりした割に、上映時間は2時間30分もあり、ここをもっと短く出来れば、テンポ良く濃い中身で感動もより強く感じられるのではないかなと思います。原作者と監督の関係がスカイハイから続いて良好だと言うのが、良いのか悪いのか、端折れる所を端折らない編集が良いのか悪いのか、ちょっと疑問に感じると言うのが正直な印象です。

魂を癒す温泉旅館ムービーになっているでしょうか?

11月17日付追記

本日、原作を読了。思ったのは、
①映画も原作も、ドカーンと感動する作品では無いという事。じわじわとね。
②次女かなえを天間荘の料理長ではなく、三ツ瀬水族館のイルカショートレーナーに設定したのは正解。原作通りだと「天間荘の三姉妹」にしては、かなえのキャラが起ってないので。
③酷評する程でもないけれど、絶賛には値しない作品。それでも、感動したとレビュー挙げてる方がいらっしゃるので、もったいない作品だと思います。監督の人選ミスでしょう。