胸が痛くなりました。
地獄から這い上がる…暗い場所から明るい場所へ。よく見るこの直線みたいなストーリーを羨ましいと思うのは、それが眩しいのと同時に現実はそんなに単純には出来ていないから…そんなことを思いました。
誰にでも地獄に堕ちる瞬間はあるし、這い上がることもある。そして幸せを感じて、やりがいを感じて“生きている”と充実感を得る…そんな気持ちの裏で見ないふりをしないといけないものがあったり。
何かを守ろうとした瞬間に坂道を登ろうとしていた物語がいつのまにか坂道を下っていたなんてこと。
この映画で見た地獄も幸せも、自分もどこかで感じた手触りだった気がして苦しくなりました。
そんな中で黒木華さんが場面場面で彩っていた暖色がやたらと心に残りました。明るいというより切ないといった感触で…。