悠

ヴィレッジの悠のレビュー・感想・評価

ヴィレッジ(2023年製作の映画)
3.7
能の演目「邯鄲の夢」からの引用で始まる不穏な幕開けからタイトルバックまでの流れがかっこよくて冒頭から惹きつけられました。
閉鎖的な村を題材にした作品というのは邦洋問わずそれだけで魅力が尽きないものですが、その中でも事勿れ主義であったり悪い意味での協調性の高さといった日本人に顕著にみられるような気質に一石を投じるような作風が特徴的で、海外の作品には出せない日本独自のニュアンスを多く含んだ作品でした。水底にゆっくりと沈んでいくような息苦しさを味わいたい方には刺さると思います。
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