ヴィレッジのさみのレビュー・感想・評価

藤井監督の映像美が好き。今作は色味のトーンをぐっと抑えているけれど、ハッとするような美しさがあってよかった。流星くんはこういった陰を握りしめているような役がとても合うと思う。華ちゃんもぴったりの役。トオルくん役の人もとてもよかった。
村の閉塞感、小さな世界を描いているけれど、もしかして今の誹謗中傷や差別などを所々暗喩しているのかなと、ふと感じた。ラスト炎を見つめる流星くんの表情が印象的。解放されたような悲哀ような。
手の中の世界は小さくいつだって必死だ。