Tomo

ファンタスティック・プラネットのTomoのレビュー・感想・評価

4.0
 猿の惑星のような、進撃の巨人のような、人間が虫ケラ同然に扱われるトラウマ級映画でした。
冒頭、真っ青な肌に赤い目の巨人ドラーク人が人間を襲うシーンは、西洋の絵画をデフォルメしたようなタッチの画に不気味な音楽も相まって、最初から恐怖とか気持ち悪さとか負の感情に埋め尽くされました。なるほどこれは子供の頃に観ていたらトイレにいけなくなり、夢にも毎晩現れるやつだと納得しました。絶対子供に観せてはいけないですね。しかし、世界観を理解できる大人は絶対観たほうがいいです。
 まず、登場するドラーク人の生態が不思議過ぎて笑える。瞑想の概念がぶっ飛んでる。瞑想以外の文化がほぼなく瞑想に毎日ふけっている。この瞑想がストーリー的にかなり重要になるところもポイント。
 次に、動植物のデザインが秀逸。見たこともない景色や動物が当たり前のように登場してきて、西洋の絵本(見たことないけど) のような不思議な世界観を演出しています。それだけで冒険感があってわくわくです。
 ストーリー性もちゃんとあって、ドラーク人が闊歩する惑星で、人間が支配から逃れようとする姿を描いています。きっかけがドラーク人のペットとして飼われた頭のいい赤ちゃん(後の少年)で、知識を盗みドラーク人から逃げ出すところから人間の逆襲がはじまります。本当に結末が分からなくて面白かったです。
Tomo

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