このレビューはネタバレを含みます
前々から絵のインパクトで気になってた作品。なんかカルト的な人気作なのかな?
なんかもっと怖いのを想像してたんだけど、話はSFとしては凡庸な内容。
となると評価すべきは絵だったりアニメーションについてだろう。
とりあえず、人間にとってのプレデターな巨人達のデザインのインパクトはやっぱ凄い。
あとはその辺にいるクリーチャーも独特で面白い。
色調とか、どこか牧歌的な雰囲気はバンドデシネ作家のメビウスを彷彿とさせるんだけど、描かれてるのは悪夢的な世界。
でもいかんせん話は凡庸だし、あまりグロテスクな表現とかもないので、全体のトーンとして牧歌的で退屈な印象になってしまった。
でも巨人達のセックスのメタファーとしての、あの白眼(彼等は赤目か)ひん剥き瞑想は面白かった。
主人公をペット(生けるバービー人形的な)として飼ってた女の子巨人もある年齢で瞑想するようになって、主人公との人形遊びをしなくなり、共感もできなくなったって所とか。
ラスト近くで判明する巨人達の瞑想の秘密(まぁセックスって事)が彼等の弱点だったとかw
そう考えると、主人公達人間は子供のメタファーで巨人達は大人達のメタファーで、子供が成長して大人を脅かすって話って事だね。そう考えると主人公達の時間は巨人達の数倍のスピードで過ぎてるって所も納得。
色々考えると話もそれなりに面白かったのかもしれない。
けど、まぁ、パッと見、そこまで評価されるような作品とは思えなかった。もしかしたら、作品の作られた背景とかを知ると評価は変わるかもしれない。